【書類通過のノウハウ】M&A業界で通過率が高い職務経歴書の作成方法

| Text: Shiraishi Kento

 一発勝負の書類選考。人柄や営業力があり、面接に進めば内定を獲得できる方でも書類選考が通らず、残念な結果を迎えた方を何度もお会いしてきました。書類選考には準備が必要であり、対策次第で通過率は変わります。理由は、「内容」ではなく、「書き方」で失敗している人が多いためです。特に、書類が職務経歴書は履歴書に比べ、書き方に決まりがありません。ポイントを抑え作成するだけで圧倒的に書類の通過率は向上します。本記事では、気をつけるべき点と簡単に改善できる5つのポイントについてご紹介をします。

履歴書と職務経歴書の違い

職務経歴書は、仕事に関する経験やスキル、実績に特化して記載されているものです。具体的には、過去の社歴から業務経験、在籍していた各企業での実績があげられます。一方、履歴書は、名前や住所、大まかな職歴などをまとめたプロフィールです。

一般的な書類通過率

一般的に書類の通過率は、30〜50%と言われており、半分以上の方が書類選考すら通過できません。通過ができない理由には過去の経験が応募企業の求める人材に合わない事もありますが、作成する時間が取れずにとりあえず適当に作成した書類を応募したため、通過しなかった事も頻繁に起こっています。

特にM&A業界では、応募からの内定率は1%を切るほどです。日々物凄い数の応募書類を見ている採用担当者は、適当に作られた応募書類では見る気が起きません。内定を勝ち取るためにも、まずは書類作成にこだわり作成していくことが大切です。

それでは、どのような注意をし工夫をすれば良いのか、職務経歴書を作成するうえで気をつけるべき心構えと5つのポイントに絞って解説していきます。

 

職務経歴書の作成で気をつけるべき点

伝えたいことを明確に

長くわかりにくい文章、短くて魅力が引き出せていない文章、転職エージェントとして書類に目を通す際、何を伝えたいのかわからない職務経歴書を見ることは多いです。作成を始める前に、「伝えたいことを整理」してから書類の作成に取り掛かることをお勧めします。

応募する企業に合わせてカスタマイズをする

自分を偽る必要はありませんが、応募企業の求める人材や採用したいスキルセットや実績を持っている場合はアピールをしましょう。また、応募企業に合わせてカスタマイズすることは、相手企業のことを調べ、よく知ることにつながります。

転職も恋愛と同じです。相手のことを理解し、自分のことを理解してもらえるように努力する。自分本位な行動では良い関係を築けません。相手のことを知り、相手に合わせて自分のことを知ってもらえるように工夫が必要です。

書類の見やすさ

採用担当者は日々多くの書類を見ています。誤字脱字があったり、改行・余白の使い方に拘っていない書類では配慮のできない方だと判断されます。M&Aの仕事は最大限お客様に配慮をしながら、売主・買主のキ希望を調整していく必要があります。つまり、配慮の足りない人材では向いていないと判断されてしまい、書類通過が叶いません。

重要な点は、改行やスペースを活用した見やすい書類にすることに加え、数字で示すこと、「」や【】など使いながら見やすい書類を作成していくことです。

これだけでOK!簡単に改善できるポイント5選

文章ではなく箇条書き(わかりやすく簡潔に)

職務経歴書は項目ごとに箇条書きで書くことをお勧めします。長々と文章で説明される方が多いのですが、結果どのような工夫をしてどのような成果につながったかわかりづらく、見づらいです。職務経歴書は「読みやすさ」が重要なので、内容ごとに細かく項目を作り、箇条書きで作成していきましょう。

実績は数値化

M&A仲介業界において営業成績は非常に重要視されます。各業界からトップセールスが集まる業界でもあり、営業成績を数値化したものを比較し、書類審査をすることが多いためです。また、数字は売上をどのくらい上げたか、だけではなく相対評価と予算に対する達成率も含めることは必須です。具体的には、1,000名中、トップ5%の50位以上の営業成績を残した。社長賞を受賞した。目標に対する達成率が130%以上、かつ入社より毎年目標達成など。

また、数字に変換する能力はM&Aアドバイザーとして必要なスキルです。営業成績だけでなく、様々な活動を数値化してアドバイザーとして素養があることをアピールしましょう。

成果を出せた理由は再現性のある形に言語化

M&A業界は各業界のトップセールスが集まりますが、必ずしも上位成績を収めた人が活躍するとは限りません。活躍されている方の多くは、トップセールスになった理由を言語化できている人たちです。つまり、採用側はたまたま成果を出した方よりも成功法を知って、何度でも成功できる再現性のある方を採用したいわけです。そのため、どのくらい大きな成果をあげたと同じくらい、どのように成果をあげたのか、その方法は他の業界でも通用するか、を具体的に説明できれば書類の通過率は格段に上がるでしょう。

自己PRには具体的なエピソードで成功体験を

自身の強みは1〜2つに絞り、エピソードを交えて説明しましょう。1つの強みに対して1つ以上のエピソードが望ましいです。自己分析を行いアピールしたい能力を整理した後、その強みや能力、スキルがあったことで成果をあげられたこと、評価されたことや組織に貢献できたことを盛り込むと良いでしょう。

職務内容と実績は分ける

職務内容と実績は似て非なるものです。一括りにしがちですが。採用担当者は、職務内容を通して、どのような「実績」や「スキル」をお持ちの方か評価します。箇条書きで構いませんので、簡潔にわかりやすく、2つの項目に分けて記載しましょう。

まとめ

では、職務経歴書を作成する際に注意すべきポイント5選の振り返りです。

✔︎ 箇条書きで記載する

✔︎ できる限り数字でわかりやすく表現する

✔︎ どの業界でも通用する人材であることは言語化して証明

✔︎ 具体的なエピソードを盛り込み強みをアピール

✔︎ 職務内容と実績は分けて作成することが鉄則

〈監修〉 株式会社M&A Enabler 代表取締役 白石健人 同志社大学理工学部卒業後、三菱UFJ信託銀行に入社。その後、2018年M&A仲介事業を行う株式会社fundbookに参画。 M&Aアドバイザーとして、上場・未上場、セルサイド、バイサイド共に幅広い業種において数十件のM&Aの成約を支援。 2023年に株式会社M&A Enablerを創業し、代表取締役に就任。

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