M&Aってどんな仕事!?

| Text: Shiraishi Kento

この記事を見ればM&A仲介業界でコンサルタントとして働く具体的な仕事内容が理解できます。M&A業界の転職支援を行なっている中で最も質問の多い、「M&A仲介ってどんな仕事か?」業務内容は、あまり表に出ておらず、詳しく知りたいといった意見が多いため、解説記事を作成しました。動画も以下リンクからご覧いただけます。

解説動画:https://www.youtube.com/watch?v=SUU9ka_g-Ks

この記事を見ればM&A仲介業界でコンサルタントとして働く具体的な仕事内容が理解できます。M&A業界の転職支援を行なっている中で最も質問の多い、「M&A仲介ってどんな仕事か?」業務内容は、あまり表に出ておらず、詳しく知りたいといった意見が多いため、解説記事を作成しました。動画も以下リンクからご覧いただけます。

解説動画:https://www.youtube.com/watch?v=SUU9ka_g-Ks

M&Aアドバイザーってどんな仕事?

「99:1の法則:99%の時間はしんどく、残った1%だけやりがいや達成感、喜びを感じられるような仕事」

「この1%のやりがいがクセになり、辞められない」

M&Aのご支援は早くても半年から1年程度かかることが一般的であり、この時間の多くはしんどく辛いことが多いです。

ただ、最後の「成約式」と呼ばれるセレモニー、それも1時間や2時間程度の時間、ご成約されたオーナーと成約式が終わった後に2人で話す時間だけが最高に喜びを感じられるようなやりがいのある仕事でもあります。多くの成約実績をもつアドバイザーは、オーナーから泣いて喜んでいただける素晴らしい仕事とよく口にしています。

『何が99%もしんどいのか?』

フィジカル的な過重労働でも上司からのプレッシャーでもなく、責任の重たい仕事だからこそ緊張感のある中で仕事をやり続けなければいけないこと。

アドバイザーの裁量権は大きく、担当者の判断や提案次第でディールがスムーズに進むか、ブレイクするか大きく分かれるためです。

『M&A仲介の仕事は部活に似ている』

部活は走り込みや筋トレとかやりたくない人が多いと思います。

ただ、最後試合に勝って喜びたい、今まで費やしてきた時間の1%の喜びのために99%のしんどい時間を過ごす。M&A仲介の仕事も部活に似ています。

M&A業界の具体的な仕事

一般的にM&Aは会社の売買をすることであると言われているが、実際は「株式の売買(または事業の売買)」をしているので、会社のオーナー(持ち主)株主から株式を譲っていただくこと。

つまり、M&Aのアドバイザリー業務とは、「株主が株式を売る(又は株主から株式を買う)ときに助言をする」仕事。

M&A業界の仕事3つのフェーズに分けて解説

〈一般的なM&Aの検討フロー〉

検討フェーズ

交渉フェーズ

契約フェーズ

検討フェーズ

〈マーケティング・リスト作成〉

譲渡される可能性が高いオーナーを調査しリスト化

近年、譲受企業主導で譲渡企業を探すケースが増加

〈ソーシング〉

テレアポ、DMなど様々な手法でお客さんの開拓

〈個別面談(簡易株式価値評価)〉

経営者との対峙。必要に応じ株式価値の評価を実施

〈アドバイザリー業務契約の締結〉

アドバイザーとして任せていただくことが決まった場合、契約締結

企業概要書(譲渡企業のサマリー、決算内容や人事、所有設備、規程などを詳細に記載した資料)の作成

精緻に株式価値の評価を行い、譲渡対価に関する条件をすり合わせ

交渉フェーズ

〈ロングリストの作成・企業概要書を用いた提案〉

買手候補企業になりそうな会社を数十社ピックアップ

各社に企業概要書を用いて提案

(※実務的には、企業を特定できないノンネームシートと呼ばれるA4一枚程度の資料を作成、ノンネームシートを持って提案。その後、売主が詳細情報を開示してもよいか確認をするネームクリアを実施後、問題なければ企業概要書を開示する)

〈トップ面談〉

売主と買主の経営者が顔合わせをする場であり、一般的には、社長同士が会って話をすることが多いです。

内容は、今までどんな想いで会社を育ててきたか、今後の経営方針、M&Aをした後のシナジー効果が期待できるかなどが挙げられます。

〈基本合意契約(意向表明書の提示・受領)〉

仮契約のようなもの(結婚でいうと結納)。

現段階の条件を記載。特徴は「独占交渉権」と呼ばれるものが買手企業に付与されることが一般的であり、他の会社と交渉しないでくださいね、と言った約束事です。

契約フェーズ

〈買収監査(DD)〉

会計・税務、法務、労務、ビジネスなど会社が抱える潜在的なリスクの洗い出しや将来性について会計士や弁護士などの専門家を通して調査を実施することを指します。

売主・買主・アドバイザーの3者はフィジカル的に最もしんどいフェーズと言えます。

〈最終条件交渉・最終契約書(SPA)の調整〉

買収監査の結果を経て、最終条件・契約書の調整

最後の局面でありながら最重要なポイントであるため売主買主はシビアになり、メンタル的に最もしんどいフェーズと言えます。

〈株式譲渡契約の締結・クロージング(資金決済)〉

契約締結後、クロージング条件(必要種類の受け渡しなど)を満たせば資金決済が完了し成約となります。

最近の動向

買手企業から始まるM&Aの増加。アドバイザーは買手企業と一緒になって、経営戦略からM&A戦略をたてアプローチリストを作りソーシングをするような動きが見られております。

そのため、買手企業と経営戦略・M&A戦略についてディスカッションをし、譲渡企業の新規開拓営業もできるような方は採用ニーズが高まっております。

まとめ

一般的な流れをM&Aのアドバイザーは1人で実行するので、相当な力がつきビジネス戦闘力も高まる仕事です。また、若くして裁量権を持ちながら、幅広い知識やスキルを求められる仕事であり、お客様は基本的に社長か上場会社の経営陣など。つまり、圧倒的に成長できる環境であり、結果を出した分だけ評価をされる業界とも言えます。

若くして飛躍的な成長をしたい方にとっては最高の環境であり、簡単には入れない業界ですが、チャンスがあるなら是非ともチャレンジをしていただきたいと思います!

 

〈監修〉 株式会社M&A Enabler 代表取締役 白石健人 同志社大学理工学部卒業後、三菱UFJ信託銀行に入社。その後、2018年M&A仲介事業を行う株式会社fundbookに参画。 M&Aアドバイザーとして、上場・未上場、セルサイド、バイサイド共に幅広い業種において数十件のM&Aの成約を支援。 2023年に株式会社M&A Enablerを創業し、代表取締役に就任。

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